本よんだ。
- 作者: 石井茂
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2007/10/25
- メディア: 単行本
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物理学と情報学のコラボれーしょん!
暗号の歴史から、量子を使った絶対盗聴できない暗号についての最近の研究の紹介まで、
解読されない暗号であるための必要条件として、盗聴されていることに通信者がすぐに気づけることを挙げて、
その視点から量子暗号の基礎から実用までの理論が、できるだけ式などを使わずに説明されている。
暗号の歴史
歴史については、他の暗号本とかにも詳しくかかれているみたいですが、すごい興味深くかかれていました。
第一次世界大戦の時も、第二次世界大戦の時も、日本人同士の通信、同盟国同士の通信がすべて盗聴されていたなんて、
衝撃。
そら戦争も負けまっせw
そして暗号は、手で解読するものから、コンピュータを使って解読するものへ、どんどんと複雑化していく。
量子について
量子力学の黎明期から、その変遷について順を追って説明される。
量子暗号に用いられる理論の中心となる、不確定性原理から、
量子のエンタングルメント(共役関係)、量子テレポーテーションなど、普通に物理学的に興味深い技術の紹介まで。
あまりにも、自分の知らない世界で、なんとも好奇心がかき立てられました。
量子暗号
量子コンピュータが実現されると、現在使われている暗号はすべて解読されてしまうのだとか。
そこで、今までの、光の強度を使った暗号(強弱つまり光子の量で0,1を表す)から、
光子一個で0,1の情報を持とうというもの。
もうちょっとで実用段階まで到達する!ぐらいのところまで研究がすすんでいて、
知らん間にこんなことになってたんか!とテンション上がります。
これからは、量子アツいね。
こういう夢のある研究がしたいなー。